どんなあなたとも一緒にいたいと想ってくれる人、きっといます

今日は私が結婚相談所をしようと思ったきっかけや、今までどこにも出したことのなかった私の想いを言葉にします。

大阪の中心から40分くらいの郊外で育った私は、大学を卒業してからアパレル業界に8年、店長をしたり、ヘッドハンティングでハイブランドに転職したりと充実した毎日を過ごしていました。

今の夫と出会って3か月でスピード婚したことをきっかけに、もっと多くの方に出会いを提供したいと思い相談所を立ち上げました。

私は生まれた時から片親で、重い心の病を持つ家族もいます。

10歳にもなると荒れた家の状況を見て『私の家族は普通じゃない』と思っていて、『皆と違う』ということに、いつもどこか孤独で寂しい気持ちがありました。

大人になってもその感情は消えず、恋人ができても嫌われたり重く見られるのが嫌で、家庭のことを詳しく話したことも無かったし、話す気もありませんでした。

そんなこと人に話していいって思えなかったです。

実際、家庭内はぐちゃぐちゃ。意思疎通もできない家族が幻覚を見て暴れることもしばしば。次の日が仕事でも家族が夜になると引き起こす騒動で夜も寝られない。

『なんで私は生まれてきたんだろう』『なんで私は生きてるんだろう』とずっと思っていました。誰かに聞いてほしいけど同じ状況の人も周りにいない。ずっと暗闇の中にいる感じ。こんなんじゃ、日々の生活もままならないのに、結婚なんて到底出来ないだろうって諦めていました。

忘れもしない27歳の初夏。

新作の入荷で店頭ディスプレイを変えたり、サマーセールの準備等をして、その日も疲れ切って仕事から帰ってきました。

玄関を開ける前から怒号が聞こえ、「またか」と思いました。ここ最近また症状が悪化して、四六時中、何かを叫んだり大声を出したり、笑ったりしています。部屋でゆっくりしようと思っても大声が聞こえ、眠りについても部屋に入ってきて話しかけられ起こされる。追い出しても悪魔のような声色で、廊下で何か叫んでる。幼い頃感じていた恐怖を思い出し、これがこの先もずっと続くのかと絶望していました。その時の私は身も心もズタボロ。死んでしまいたいとまで思っていました。

でもその時『本当にずっとこのままでいいのか』『乗り越えるべき壁なんじゃないのか』『このまま逃げ続けても状況は変わらない』という気持ちが湧いてきて、結婚するにはまずこの状況を乗り越えないと、きっといい人に出会えないと感じ、家族と真剣に向き合うことにしました。そこから約3か月間、休みの日もほとんど全てを家族と向き合う時間にしました。そしたら今までの状況が一気に良い方向へ変わっていったんです。

そこから30歳になる年の始まり、祖母の後押しもあり結婚相談所で活動することにしました。そこで出会った方と真剣交際まで進み、私の1番の不安要素「心の病を持つ家族がいること」を伝えました。するとお相手から届いたお返事は、「私に何か不満がある訳ではないけど、ご家族のことを考えると、僕には面倒見切れない」でした。『あ〜、やっぱりね』『こんな家庭環境、そりゃ嫌やんな』とどこか冷めた感情だったのを覚えています。でも心の中ではすごく泣いていました。

でも私の心の中には『どんな私でも受け入れてくれる人は必ずいる』という強い思いがあったので、前向きに日々を楽しみながら進んでいきました。そして現在の夫と出会い3か月で結婚。今も楽しく暮らしています。

夫に打ち明ける時も、また断られるかもしれないって思うともの凄く怖かったです。

でも意を決して伝えてみると、夫から返ってきた言葉は『今まで辛かったね。頑張ったね』『そんなこと気にしないよ。』でした。一気に涙が溢れ、30歳にもなってわんわん泣きました。そんな私を夫は優しく抱きしめてくれました。色々な価値観のあるこの時代だけど、『結婚して良かった』って私は120％言い切れます。